福山市立大学にて、一般社団法人オペラワーク機構様の主催で、山形大学の松坂教授のセミナーを受講致しました。
インターンシップが変える未来 企業と学生がともに成長する「教育がインターンシップ」の可能性と題されたセミナーでした。
参加企業の人事担当者からは、従来のインターンシップ(5日以上)とは異なり半日から3日にかけてのものなので、自社でも取り組みやすいという声がきかれました。具体例として香川県の三木高校の事例を紹介頂きましたが、参加者からは高校だけでなく中学生にも企画してはどうかという声もありました。
以下、概要です。
人づくりと組織活性化を同時に実現する「共育型インターンシップ」とは
これまでのインターンシップは、主に「採用」や「就業体験」に重きが置かれてきました。しかし、松坂教授が提唱される「共育型インターンシップ」は、学生の成長だけでなく、受け入れ側の社員や組織そのものが共に育つこと(共育)を目的とした新しい教育プログラムです。
1. 一般的なインターンシップとの違い
「共育型」は、単なる業務体験とは異なり、キャリア形成支援に分類されます。
- 短期間での実施: 半日〜3日程度と短期間のため、企業側の負担を抑えつつ、大学1年生など早い段階の学生と接点を持てます。
- 「対話」と「内省」を重視: 仕事体験だけでなく、社員へのインタビューを通じて、働く意味や企業の魅力を言語化するプロセスを大切にします。
2. 企業が得られる3つの大きなメリット
社会保険労務士の視点からしましても、このプログラムは「人材育成」と「組織開発」に極めて有効だと感じました。
- 「教えることによる学び(Learning by Teaching)」による社員教育 学生に自社の魅力や仕事の意義を伝える経験は、担当社員にとって自らの仕事を振り返る(内省)絶好の機会となりま。擬似的な部下育成の経験として、コミュニケーション能力や指導力、マネジメントスキルの向上が期待できます。
- 経営理念の浸透と組織の活性化 受け入れ準備から振り返りまでのPDCAサイクル(受入準備シートの活用など)を回すことで、経営者と現場社員の間で経営理念に対する共通理解が深まります。
- 現場を巻き込んだ採用力の強化 インターンに関わった若手社員が自社の魅力を再発見し、自らの言葉で発信するようになることで、SNSやホームページを通じた「現場主導の採用活動」が活性化します。
3. 学生側のメリットと地域貢献
学生にとっては、働くことの具体的なイメージ(勤労観・職業観)が湧くだけでなく、地域の中小企業に対する理解が深まります。これにより、将来的な地元への定着やUターン就職の意識向上にも寄与し、地域経済の活性化につながります。
4. 具体的な実施の流れ
- 受入準備: 「受入準備シート」を用い、社員が自社の理念や仕事のやりがいを整理します。
- 実習(対話): 仕事観察やインタビューを通じ、学生と社員が深く交流します。
- 成果発表会: 学生が「広報担当」として自社の魅力を発表します。社員は学生の視点を通じて、自社の新たな強みや改善点に気づくことができます。


